2011年4月6日水曜日

公示地価:12年連続の下落 全域で不動産需要が減退 /長崎

 国土交通省は19日の官報で今年の元日現在の県内地価を公示した。住宅地や商業地など全6用途の平均地価は6万5900円。前年比4?3%減で、12年連続のダウンとなった。下落幅は0?3ポイント拡大し、2年連続の悪化。さらに、初めて全調査地点で前年比マイナスとなり、金融危機に端を発した08年秋からの急激な経済環境の悪化により、県内も全域で不動産需要が減退しているようだ。【阿部義正】
 調査は小値賀町を除く13市9町の280地点で実施。用途別の前年比は▽住宅地4?3%減▽宅地見込み地7?5%減▽商業地4?5%減▽準工業地3?8%減▽工業地4?7%減▽調整区域内宅地3?8%減。下落幅は調整区域内宅地が横ばいだったが、その他は拡大した。
 ◇住宅地
 11年連続のマイナスで、4?3%減は九州最大。市町別では、対象22市町はいずれも前年比マイナスとなり、五島市が6?1%減と最も大きかった。
 長崎市と佐世保市は斜面住宅地の空洞化現象で、地価下落に歯止めがかからない状態。需給バランスが改善方向だった諫早市も、中心部での中規模団地開発により地価は下落する方向にある。ただ、佐世保市の一部では、20日に開通する西九州自動車の佐世保みなとインターチェンジ(IC)?相浦中里IC間の期待感から、下落幅は縮小傾向だ。
 ◇商業地
 18年連続のマイナスで、対象20市町すべてが前年比マイナス。県北と離島の低迷が目立ち、松浦市10?8%減▽江迎町9?4%減▽川棚町8?5%減▽新上五島町7?9%減。
 長崎市は一部で買い支え要因だったマンション?駐車場用地の需要が弱まり、下落幅拡大の傾向。佐世保市は、JR佐世保駅周辺の土地区画整理事業などで09年は下落幅が縮小した中心商業地でも下落幅が拡大した。
………………………………………………………………………………………………………
 ◇地価上位5地点(単位:万円/平方メートル)
 【住宅地】
(1)長崎市上西山町2?22   16.3
(2)長崎市平和町28?3    15.6
(3)長崎市伊良林1?9?2   14.2
(4)長崎市富士見町17?3   12.9
(5)長崎市片淵2?13?17  12.2
 【商業地】
(1)長崎市浜町8?33    106.0
(2)佐世保市島瀬町9?8    62.8
(3)長崎市五島町1?21    33.3
(4)佐世保市下京町7?26   31.8
(5)長崎市油屋町1?14    31.0
 ◇地価下落率上位5地点(単位:%)
 【住宅地】
(1)長崎市矢の平1?10?3       ?8.2
(2)諫早市小船越町770?1       ?8.1
(3)長崎市十人町7?3          ?8.0
(4)長崎市平戸小屋町17?16      ?7.8
(5)長崎市愛宕3?10?35       ?6.9
 【商業地】
(1)松浦市志佐町浦免立町1293?1外 ?13.0
(2)江迎町長坂免江迎164?27     ?9.4
(3)松浦市御厨町里免坂本309?4外   ?8.5
(4)川棚町栄町5?6外          ?8.5
(5)新上五島町有川郷中筋654      ?8.4
〔長崎版〕

3月19日朝刊

【関連ニュース】
社説:地価下落 信頼できる経済運営を
公示地価:2年連続下落 上昇わずか7地点、過去最少に
全国主要都市地価:依然、下落傾向続く 下落幅はやや縮小
エコナビ2010:公示地価、下落 オフィス需要低迷 3大都市圏、デフレ影響
公示地価:99%で下落 上昇、最少の7地点

引用元:ラテール rmt

0 件のコメント:

コメントを投稿